縄・煉獄 第二章の詳細
女を縛りたい。そう願うS男性はどの位いるのだろう。そして、様々な条件をクリアして、夢が実現した方々はどの位いるのだろう。SMという背徳の性癖が市民権を得た今、善し悪しは別としてその可能性は拡がった。だが思うのだ。イージーにSMが出来る環境と、縛り男が抱いている願望との間に、熱量の差異はないだろうか。心に一生残る、結晶化した思い。初めて縄をかけた時の女の匂い。互いの息づかいだけで満足出来るSとMの関係性。耽美会は縛り男の思いを求め続ける。派手なパフォーマンス・器具はこの場合、必要はない。むしろ自ら枷を作る事によって、再度、本当に求めている事が如実に現われてくるのではないか。責め具は麻縄のみ。マニアの視線に映るこの映像。一番近い言葉で説明すれば「覗き見」の感覚になると思う。関係性は目に見えずらい。情念は形がない。映像という手段を使う私達にとってはハードルの高い挑戦だった。だが紐解いてみれば、シンプルであるが故、その色は鮮やかによく見える。縛り男の情念に、縛られ女(千歳・優香)は股間で応えている。視線で応えている。